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テクノロジー

技術レポート:アーカイブ

Category:技術レポート:アーカイブ

MSS技報VOL.22巻頭言

MSS技報VOL.22巻頭言[PDFファイル]
巻頭言 「技術の進化・深化」
代表取締役社長
岡崎 健也
 今回は、「技術の進化・深化」をメインテーマとした技術論文の特集号と致しました。 当社は、企業理念「最先端の情報通信技術とソフトウェア技術を基盤とした科学技術を駆使し、新しい価値の創造により情報化社会に貢献する」の下、種々の分野でICT事業を推進して来ています。この事業基盤となる科学技術の進化・深化には、不断の蓄積と伝承が重要であり、「技報」はその一つの手段ともなるものです。MSS技報は、当社の事業規模が50億円を超えた平成に入ってから毎年発行してきており、その後の当社成長に大きく寄与して来ています。 今年度は、「技術の進化・深化」を基軸に、当社の各事業分野の中から以下の技術にスポットを当てました。⑴ 過去から脈々と続いた技術やその技術を支える基礎技術⑵ リメイクや技術融合などによる新技術⑶ 他分野へ適用することで高付加価値技術に変化したもの 宇宙・航空分野からは、創立以来当社の基幹事業であるロケットの軌道解析・誘導制御技術について、その進化と動向を変遷も含めて紹介します。防衛分野からは、防衛技術と新技術の宇宙利用への融合事例として、合成開口レーダを移動体の識別に適用した結果を報告します。当社は、宇宙や防衛で培った技術を基に、バイオインフォマティクスや防災・環境、情報通信分野に進出し、ここで培った技術は、今では当社を支える基幹事業となっています。これらの分野からは、ゲノム解析技術とそれを支えるIT技術を、そして近年の国内大震災において活躍した緊急地震速報に関連する技術を、また衛星通信などを支える回線制御技術を、紹介致します。 一方、当社は、組込システムから大規模情報システムの構築まで、様々なタイプのソフトウェアを開発・製造してきており、その開発環境や品質保証、知的財産権活動にも独自の歴史があります。当社の各事業を支える、M&S(Modeling & Simulation)などの解析技術や品質・生産性技術、特許技術等の基盤技術について紹介します。 当社のコアコンピタンスは、宇宙・航空や防衛を始めとしたシステム技術とそれを実現する高度ICT(高度情報通信技術、高品質・高信頼性ソフトウェア技術)です。これからも、このコアコンピタンスに磨きをかけ、市場ニーズを把握した上で、ソリューションを提供する事業分野を拡大することで、より良く変わり続けます。そして、お客様とともに安心して快適に暮らせる社会創りに貢献し、MSSの歴史を築いて行く所存です。それに向けて、何卒皆様のご卓見をお寄せ頂き、今後ともご指導、ご鞭撻を賜ります様お願い申し上げます。