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MCR技報VOL.26巻頭言
巻頭言 三菱電機コントロールソフトウェア株式会社取締役技術推進部長 石原 嘉郎 日頃より三菱電機コントロールソフトウェア(MCR)をご愛顧・ご指導頂き、まことにありがとうございます。この度、MCR技報第26号を発行するに当たり、一言ご挨拶申し上げます。当社は、1980年設立以来、「人と技術の調和を図り、より快適な社会づくりに貢献していくこと」を企業理念とし、三菱電機グループのソフトウェア開発の中核を担うパートナーとして、三菱電機㈱神戸製作所・電力産業システム製作所・系統変電システム製作所・長崎製作所・伊丹製作所・姫路製作所・三田製作所の各製作所の製品・開発におけるソフトウェア製品・開発を主な基幹業務として貢献してまいりました。また、FA分野への取り組みとして名古屋製作所対応も徐々に拡大すると共に、自主事業として三菱電機シーケンサMELSECに対応したデータロギングツールや、エンジニアリング支援ツール、及びFA/PAシステムに対応したパッケージソフトウェアの開発・販売事業、更に産業用途向け耐環境PC(FA-PC事業)も推進してまいりました。今回の技報では、ソフトウェア開発の効率化に向けての取組として「開発手法・開発ツール関連」を特集論文としました。モデルベース開発を推進している中でMATLABの活用事例等を3論文、また近年、自動車車載機器開発にて適用が広がっているAUTOSARに関する取り組み事例2論文を紹介します。一般論文では、各事業所から三菱電機㈱対応として社会インフラ構築に貢献する各種アプリケーションソフトウェア開発関係、及び車載機器関連開発関係を合わせて11論文を掲載し、各事業所での業務改善、生産プロセス改善、対応してきた各システムを紹介します。また、ここ数年間の改善活動として取り組んできた中から、成果の上がってきた事例紹介として、ソフトウェア製品プロセスの標準化活動、及び車載ヘッドライト用LEDドライバ開発での改善事例を掲載しています。今次の改善活動は、社内では「品質コンペティション」と称し、品質向上に向けての組織的な改善活動と活動の定着、品質意識向上の職場定着を目的とした各職場での活動の紹介となります。特別論文としては、「MCRにおける情報インフラのセキュリティ強化策について」と題し、当社のセキュリティ強化策の一例を紹介します。また、弊社の大きな課題であるソフトウェア技術者育成に関して掲載しました。若手技術者教育から中間層のリーダ育成等の社員教育は、会社にとっての重要な課題となります。将来のIT人材の早期育成に向けての弊社の取り組みを紹介します。最後になりますが、今後も当社の各事業分野で最新の技術で産業・社会を支える優れたソフトウェアの開発に努めていきますので、皆様のご指導・ご支援を賜りますようお願い申し上げます。